白斑とは?
白斑とは、皮膚の基底層に存在する色素細胞が減少し、皮膚の色が白く抜ける後天性の病気です。厚生労働省の調査では、白斑の患者さんは全国に7000名弱いるとわかっています。また世界的には白斑の有病率は0.5%前後と考えられており、実際の患者数は調査結果よりは多いと予測されます。
*原因
白斑の原因は、非分節型と分節型によって異なります。また、はっきりとした遺伝形式は存在しませんが、白斑患者さん全体の20%~30%の割合で家系内発症がみられます。
また合併して発症する可能性が高い病気は、甲状腺の機能障害です。甲状腺炎や橋本病、バセドウ病などが挙げられます。特に、中年の女性に多くみられます。初診時に採血して確認することがあります。
*分類
- 【非分節型】
- 知覚神経に関係なく全身に症状が現れます。自身の組織に抗体が発生し破壊してしまう自己免疫性のものといわれています。
- 【分節型】
- 左右いずれかの知覚神経にそって白斑ができる。メラノサイトは何らかの神経によって支配されているといわれています。そのため、酸化ストレスなどによって神経ストレスが発生することでメラニン色素がつくれなくなり発症すると考えられています。
*治療
いずれも効果がでるのに時間がかかり半年程度で効果判定を行います。
・外用治療
・ステロイド外用
発症初期に効果的です。分節型では効きにくいとされています。
・光線治療
エキシマライトによる治療を行っています。
・白斑の外科治療(ミニグラフト法)
限局型や拡大のとまっている分節型が適応になります。正常な皮膚から採取した1mm程度の植皮片を田植えの様に白斑に植える治療です。ミニグラフトを植えた白斑に紫外線照射をすることで、徐々に色素が広がって数ヶ月~1年で白斑を埋めていきます。
※健康保険の適応はないため自費の治療となります。
20か所30,000円(税別)目安として10か所で1円玉大の白斑をカバーします。
- 合併症・リスク
- ・移植部分の隆起
- ・色素沈着・赤み
- ・生着不良
- ・再発
- ・ケロイド
尋常性白の症例紹介
症例1
エキシマ102回照射 104,040円(3割負担)
外用 50円(3割負担)