被角血管腫とは

毛細血管の拡張と増加によって生じる良性の腫瘍で具体的な原因は明らかではありませんが、一部の研究では、遺伝的要因や皮膚の慢性的な摩擦、そして皮膚の老化との関連が指摘されています。直径1~4mm程度の丘疹が陰嚢に多数発症します。陰嚢の他に、亀頭部、陰茎部、女性の大陰唇にも発症することがあり、加齢とともに数と大きさが増していきます。色調は赤紫色~黒赤色で病変の表面がカサカサして厚くなり、いぼのようになることもあります。ときにかゆみがあり、掻いたときにじわじわ出血することがあります。

病気の特徴

  • 毛細血管の拡張と増殖による疾患です。
  • 老人性変化の一種とされています。
  • 加齢とともに進行するが、悪性化することありません。
  • かゆみがでることがあります。
  • 掻くことで出血することがあります。

生活上の注意

  • 大出血することはありませんので心配はいりません。
  • 他の皮膚や他人にはうつりませんが、大きくなったり数は増えることがあります。
  • かゆみが気になるときは医師に相談して下さい。掻くと出血することがあります。
  • 入浴時は優しく洗いましょう。
  • 癌化することはありません。

被角血管腫の治療

毛細血管拡張症や老人性血管腫の治療に使用する赤色に反応するロングパルスYAGレーザーを用いて被角血管腫に対して1個1個に照射します。レーザーにはクーリングデバイス(冷却装置)が付いていますので冷却を行うことで全く無痛ではありませんが麻酔は不要です。

被角血管腫のアフターケア

  • シャワーで患部を優しく洗い清潔にしてください。
  • ゲンタシン軟膏が処方されますので患部に塗布をお願いします。
  • 患部のかさぶたは剥がさないようにしてください。
  • 陰嚢が擦れたり、不潔になるような仕事や運動、サウナ浴は最低2週間控えて下さい。

被角血管腫の症例

エクセルV1回 
エルビウム2回 

料金

1ショットのみ3,000円
〜100ショットまで上限50,000円
(500円/1ショット)
治療部位の再発はありませんが、かなり小さい血管腫はロングパルスレーザーの反応が悪いものもあります。その際は炭酸ガスレーザーにて追加処置を行います。

プライベートパーツのお悩みはなかなか相談しにくく、頑張って受診しても結果的には心配ないので経過観察と放置されることが多いかと思います。この病気はレーザーで十分治療可能な病気です。このようなお悩みにも自費治療ですが当院は希望されれば積極的に治療を行っております。遠慮なくご相談ください。

ドクターブログの『被角血管腫』