足白癬とは

足白癬は白癬菌(T.rubrumやT.mentagrophytes)というカビの一種が足に繁殖する感染症で、足の皮がむけたり、水疱(みずぶくれ)ができたりします。かゆみがでることもあります。また、他の人にうつることもあり、日本人の5~10人に1人が感染しているといわれています。

>日本皮膚科学会Q&Aの『白癬(水虫・たむしなど)』

この病気の特徴

  • 足の指の間の皮がむけたり、ふやけたりする。
  • 足の土踏まずや側面に、小さな水ぶくれや皮むけができ、かゆいことがある。
  • 冬だけでなく、夏でもかかとの表面がざらざらして厚くなっているがかゆみはない。

生活上の注意

  • 毎日入浴して足の指の間も優しく洗いましょう。
  • 足を洗った後は、水分が残らないようにしましょう。
  • 長時間靴を履く生活スタイルの人は、通気性の良い靴を選んで下さい。また、靴の中の蒸れを防ぐために、同じ靴を毎日履かないようにするか、脱いだ靴をよく乾燥させるようにしましょう。
  • 水虫と診断されたときは、家族にうつさないために、バスマットは頻回に洗濯し、スリッパの共有はやめましょう。
  • 汗を吸収しやすい靴下や、5本指ソックスなどを履きましょう。

治療方法

外用薬:最低2カ月は毎日両足全体に抗真菌剤を塗布します。

内服薬:現在テルビナフィン、イトリゾール、ネイリンの3剤があります。肝機能の悪い人は使用できません。また他の薬剤との併用できないことありますので注意が必要です。

足がかゆくなると、「水虫」と自己判断して薬局で水虫の薬を買って治療する人もいますが、その3人に1人は実は水虫ではないという報告があります。病院でも少し診ただけで水虫の薬がでることもありますが、我々専門医でも顕微鏡検査なしで本当に水虫かどうか診断することが困難なこともあります。皮膚科専門医を受診するようにしましょう。