5α-還元酵素阻害剤とは
男性型脱毛症（ＡＧＡ）の主な原因物質は毛根部のＤＨＴ(ジヒドロテストステロン)です。 ＡＧＡでは脱毛部分に多量のＤＨＴが確認されています。男性ホルモンであるテストステロンから５α-還元酵素によってＤＨＴは作られ、このＤＨＴが多くできると頭髪の成長期が終了します。そのため頭髪が太い毛に成長する前に抜けてしまい、細くて短い頭髪が多くなって薄毛の状態になっていきます。この５α-還元酵素の働きを阻害することで、テストステロンからＤＨＴが作られないように働きかけます。これにより成長期が長くなり細くなった髪の毛が丈夫な太い毛になり、休止期にある毛穴からの毛髪も成長することで薄毛が改善していきます。基本６ヶ月以上継続して内服することでその効果が期待できます。当院ではプロペシアとジェネリックのフィナステリド・デュタステリドを使用しています。
内服薬
プロペシア（フィナステリド）
プロペシアの有効成分フィナステリドが、Ⅱ型５αリダクターゼ（還元酵素）の働きをブロックして薄毛、抜け毛の原因を改善させます。
- 服用方法
- １日１回１錠を服用する
- 合併症・副作用
- 肝機能障害が現れる可能性があります。この場合は服用をやめて医師の診療を受けて下さい。
- そう痒症、じんま疹、発疹、浮腫（顔面、口唇、舌、喉）等
- リビドー減退、勃起機能不全、睾丸痛等症状を感じられた場合は医師にご相談下さい。
- 男性成人のみ服用できます。女性の方には効果が認められていません。（特に妊娠中の方、胎児が男児の場合、生殖器官等の正常発育に影響が出る可能性があります。）
- もともと肝機能障害がある方は前もって医師に相談して下さい。
- 前立腺がん検査で測定されるPSA値を低下させることが知られています。検査を受ける際は、本剤を服用していることを必ず医師に伝えてさい。
- 献血制限が行われております。日本赤十字社よりプロペシアを服用中は献血ができません。献血時の問診票に直近１ヶ月以内のプロペシア服用の有無を確認する項目があります。
フィナステリド
フィナステリド錠はプロペシアと同様にフィナステリドを１㎎含んだジェネリック薬品です。
フィナステリドが５αリダクターゼ（還元酵素）の働きをブロックして薄毛、抜け毛の原因を改善させます。
- 服用方法
- １日１回１錠を服用する
- 合併症・副作用
- 肝機能障害が現れる可能性があります。この場合は服用をやめて医師の診療を受けて下さい。
- リビドー減退、勃起機能不全、精液量の減少、射精障害、睾丸痛、発疹等
- もともと肝機能障害がある方は前もって医師に相談して下さい。
デュタステリド
5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、AGAは主にⅡ型が関与しているといわれています。フィナステリドはⅡ型5αリダクターゼを阻害する働きがある一方、デュタステリドはⅡ型に加えⅠ型も阻害する作用があります。そのためⅡ型5αリダクターゼに対するデュタステリドの薬理作用はフィナステリドの3倍であり、フィナステリドと比べ1.6倍の増毛効果があるとされています。
- 服用方法
- １日１回１カプセルを服用
- 合併症・副作用
- 重大な副作用として肝機能障害や黄疸が現れることがあります。
- 前立腺がん検査で測定されるPSA値が低下します。検査を受ける際は、本剤を服用していることを必ず医師に伝えて下さい。
料金（消費税込）
| AGA診察料 | 1,100円 |
|---|---|
| プロペシア1mg（28日分） | 8,800円 |
| フィナステリド1mg（28日分） | 5,500円 |
| デュタステリド0.5mg（30日分） | 6,600円 |
