ピコレーザーとは
ピコレーザーとは、従来のナノ秒単位のレーザーよりもさらに短い「ピコ秒(1兆分の1秒)」という極めて短い時間でレーザーを照射する技術の総称です。この非常に短い照射時間は、肌への熱ダメージを最小限に抑えながら、シミやくすみ、刺青などの色素粒子を衝撃波で効率よく破壊することを可能にします。熱作用が少ないため、治療時の痛みが軽減され、ダウンタイムも短くなるという利点があり、シミ治療の新たな主流として注目されています。

ピコウェイとは
ピコウェイとは、シネロン・キャンデラ社が開発した医療用レーザー機器の製品名です。ピコレーザー技術を搭載しており、業界トップクラスの短いパルス幅(照射時間)を誇ります。これにより、周辺組織への熱ダメージを極限まで抑え、安全かつ効果的な治療を実現します。また、3種類の波長(1064nm, 730nm, 532nm)を搭載しているため、シミ、そばかす、肝斑、くすみ、ニキビ跡、さらには様々な色のタトゥー除去まで、幅広い肌悩みに一台で対応できるオールラウンドな機器です。従来のレーザーより少ない治療回数で効果を実感しやすく、ダウンタイムが短いのも大きな特徴です。

こんな方にオススメです
- シミ・そばかす・肝斑を改善したい方。
- 顔全体のくすみを取り、肌をトーンアップしたい方。
- ニキビ跡の色素沈着や毛穴の開きが気になる方。
- タトゥー(刺青)をきれいに除去したい方。
- 痛みやダウンタイムが少ない治療を希望される方。
治療
ピコウェイには、お悩みに応じて「ピコショット(スポット照射)」や「ピコトーニング(全顔照射)」などの治療法があります。
ピコショットとは
ピコショットは、シミやそばかす、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)といった気になる色素に、高出力のピコレーザーをピンポイントで照射する治療法です。強力な衝撃波で色素粒子を細かく粉砕し、体外への排出を促します。従来のレーザー治療に比べて肌へのダメージが少なく、治療後は保護テープを貼る期間が必要ですが、少ない回数で高い効果が期待できるのが特徴です。
ピコショット(シミ・そばかす等)の流れ
- カウンセリング・診察
医師が肌の状態を診察し、画像診断も行いながら最適な治療法を提案します。 - 洗顔・麻酔
施術前にメイクを落とします。ご希望により麻酔クリームを塗布します(約30分)。 - レーザー照射
気になる部分にピコレーザーを照射します。照射時間は約5~10分程度です。 - 終了
照射部分を冷却後、保護テープを貼付して終了です。テープの上からメイクも可能です。
- 照射後1時間ほどで赤み・ヒリヒリ感は落ち着きます。
- 次回診察までの保護テープ貼付が必要です。(50歳未満2週間・50歳以上3週間)
- テープを貼った上から洗顔、メイクが可能です。
- 保護テープの上から摩擦予防、紫外線対策を行ってください。
- 保護テープは無理に剥がさず自然に剥がれた部分のみ貼りなおす様お願いします。
ピコショット料金(自費)
診察時の事前相談にて料金をお伝えします。可能な限りリーズナブルな料金でご提供いたします。
土曜日に施術ご希望の方は、+10,000円になりますのでご了承ください。
ピコショット 合併症と副作用
- 痛み・赤み: 施術中や施術後に、輪ゴムで弾かれたような痛みや赤みが出ることがあります。
- 水疱(みずぶくれ): 肌質により、照射部位に水疱ができる可能性があります。
- 炎症後色素沈着: 施術後に一時的にシミが濃くなることがあります。
- 内出血: まれに照射部位が内出血を起こすことがあります。
- シミの残存: 一度の治療では取り切れず、複数回の治療が必要になる場合があります。
- 妊娠中、または妊娠の可能性がある方
- 施術部位に金の糸を入れている方
- リウマチの既往歴、金製剤の使用経験がある方
- 施術部位に重篤な皮膚疾患や感染症がある方
- 極度に日焼けをされている方
ピコトーニングとは
肝斑や色素沈着はレーザーでの治療は困難でしたが、低出力でメラニンの選択性の低い1064nmの波長のレーザーを照射することで治療が可能だということが分かってきました。この治療をピコトーニングといいます。複数回に分けて顔全体にレーザー照射を行ってメラニンを徐々に排除していく照射法のため、痛みも軽度でかさぶたにもならず日常生活も制限されることはありません。治療回数は当院では1クール5回の治療をおすすめしています。
ピコトーニング(肝斑・くすみ等)の流れ
- カウンセリング・診察
医師が肌の状態を診察し、トーニングの適応か判断します。 - 洗顔
施術前にメイクや皮脂をきれいに落とします。 - レーザー照射
顔全体に低出力のレーザーを照射します。麻酔は不要で、照射時間は約10~15分です。 - 終了
クーリングやパックで肌を鎮静させ、スキンケアをして終了です。直後からメイクも可能です。
料金(自費)
| ピコトーニング (Aパック付) | 13,750円(税込) 学割 11,000円 |
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ピコトーニング 合併症と副作用
- 痛み・赤み: 照射中にパチパチとした軽い痛みや、施術後に一時的な赤みが出ることがあります。
- 色素沈着: ごくまれに、施術部位の色が濃くなることがあります。
- 色素脱失: ごくまれに、施術部位の色が白く抜けることがあります。
- 効果不十分: 複数回治療しても、期待した効果が得られない場合があります。
- 妊娠中、または妊娠の可能性がある方
- 施術部位に金の糸を入れている方
- リウマチの既往歴、金製剤の使用経験がある方
- 施術部位に重篤な皮膚疾患や感染症がある方
- 極度に日焼けをされている方
ピコウェイについて
承認医薬品等
この治療で使用されるピコウェイは、日本の厚生労働省より、良性色素性病変(シミ、そばかす、ADM等)および刺青の除去を目的として薬事承認を得た医療機器です。
諸外国における安全性などに係る情報
米国のFDA(食品医薬品局)からも、色素性病変、刺青除去、シワ、ニキビ跡の改善で承認を取得しており、その効果と安全性は国際的にも広く認められています。