イソトレチノイン(ロアキュタン)内服療法とは

イソトレチノイン(ロアキュタン)は、ビタミンA誘導体である『合成レチノイド』という成分でできたニキビ治療薬です。皮脂の分泌を抑える作用、アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用に優れているため、重症の炎症性ニキビに対して効果があります。通常の外用治療をしっかり行っても改善しないニキビの治療に使用します。ニキビ治療の先進国であるアメリカやカナダなどでは、治療に必要不可欠な基本薬として認知されていますが日本ではまだ厚生労働省の認可がおりてないため保険が適応されません。

治療を受けられない方

  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方や授乳中の方
  • 重度の肝機能障害をお持ちの方
  • 高脂血症がある方
  • うつ病または自殺傾向のある方
  • アレルギー反応が過去にあった方

使用方法

空腹時の服用は薬剤の吸収率が下がってしまうため、食事中または食後の服用が効果的です。基本6ヶ月を1クールとして終了し、1クールで完治しなかった場合、24週(6ヶ月)以上間を開けてから2クール目を再開します。大部分の方は2クール目の治療を必要としないことが多いです。

注意事項

  • 避妊の徹底
    治療中および終了後の6ヵ月は避妊をしてください。男性も内服中はパートナーを妊娠させないでください。
  • アルコール摂取の制限
    肝機能への負担を軽減するためアルコール摂取は控えましょう。
  • 定期的な通院
    必ず医師の指示に従って服用方法を守り、定期的な診察と血液検査を受けましょう。
  • 紫外線への注意
    皮膚が敏感になるため日焼け止めを使用しましょう。
  • 薬剤の保存
    イソトレチノインは冷暗所に保管して絶対に他人に譲渡しないようにしてください。未成年:重症の場合使用可能ですが保護者の方の同意が必要です。  
  • 未成年
    重症の場合使用可能ですが保護者の方の同意が必要です。   

イソトレチノインの料金

イソトレチノイン20mg1錠 550円

副作用・リスク

  • 胎児奇形
    治療中および終了後の一定期間は妊娠を避ける必要があります。
  • 皮膚や粘膜の乾燥
    皮膚、唇、眼の乾燥が生じやすく、保湿ケアが必要です。
  • 肝機能障害
    血液検査によりモニタリングが必要です。
  • 精神的な影響
    うつ症状や不安感が発生する可能性があるため、心の健康状態に留意します。
  • その他の副作用
    視力や聴力の変化、頭痛、関節や筋肉痛などが生じる場合があります。