マーベロン低用量ピル

マーベロンは避妊薬(低用量ピル)としても使用される薬剤ですが、ホルモンバランスを整える効果があり、特にホルモンバランスの乱れによって引き起こされるニキビ(特に成人女性のあごや口周りにできるニキビ)に対して有効です。エストロゲンとプロゲステロンというホルモンを含み、これらが体内のホルモンバランスを調整することで毛穴のつまり、皮脂の分泌が抑えられてニキビの改善が期待されます。

こんな方におすすめ

  • ホルモンバランスの乱れが原因のニキビが多い方(特に生理前に悪化するタイプのニキビ)
  • 成人女性で、あごやフェイスライン周辺にニキビが出やすい方他の治療法(外用薬や内服薬)で治りにくい方

※思春期のニキビには一般的に適応されず、成人女性のニキビ治療に主に使用されます。

治療を受けられない方

  • 妊娠中または授乳中の方
  • 喫煙者で35歳以上の方(血栓症のリスクが高まるため)
  • 血栓症や高血圧、糖尿病の既往歴がある方
  • 肝機能障害がある方
  • 乳がん、子宮がんの既往歴がある方
  • 不明な原因での性器出血がある方

使用方法

マーベロンは28日周期で服用します。1日1錠をほぼ同じ時間に服用することで、安定した効果が期待できます。飲み忘れた場合避妊も目的にするときは48時間以上が経ってしまったら、その月の服用は止め、次の月経から新しいシート(1ヶ月分)で飲み始める必要があります。避妊目的を兼ねていない方は、飲み忘れた錠剤はシートに残しておき、続きから、通常通りに飲んでください。通常分を飲み終えたら、残ったものは廃棄して新しいシートから飲み始めてください。

注意点・アフターケア

  • 一部の抗生物質や抗てんかん薬はマーベロンの効果を減弱させることがあるため、他の薬を服用している場合は伝えてください。
  • 血栓症のリスクがあるため、服用中は禁煙を推奨します。
  • 効果を感じない場合でも自己判断で中止せず医師に相談してください。
  • アルダクトンを併用するとより効果が出やすいですのでお勧めです。

マーベロンの料金

1ヶ月分4,400円

副作用・リスク

  • よくある副作用
  • 吐き気
  • 頭痛
  • 乳房の痛み
  • 体重増加
  • 月経異常
  • 重篤な副作用(稀ですが注意が必要)
  • 血栓症
  • 肝機能障害
  • 心臓病のリスク増加

特に血栓症は稀ですが、喫煙者や35歳以上の女性においてリスクが高まります。体調に変化があった場合は、服用を中止し、医師に相談してください。

スピロノラクトン(アルダクトン)とは

スピロノラクトンは本来高血圧の治療に用いられる利尿効果のある薬です。他の働きとして、男性ホルモン作用をブロックする作用があり、ニキビの原因となる毛包部の異常、皮脂分泌や排出の異常には男性ホルモンが大きく影響しているため、スピロノラクトンを内服することで男性ホルモンの働きを抑え、大人ニキビを改善します。保険治療では認められておりませんがその効果は非常に高く、中止後もリバウンドが起きにくいのも特徴です。

治療を受けられない方

  • 腎不全や重度の腎機能障害がある方
  • 高カリウム血症の方
  • アジソン病などのホルモン障害をお持ちの方
  • 妊娠中または授乳中の方
  • 過去にスピロノラクトンに対するアレルギーがあった方
  • 他のカリウム保持性利尿薬を使用中の方

使用方法

症状の程度により1日100mg(朝1錠・夕1錠)か150mg(朝2錠・夕1錠)の服用から開始します。通常では、約2ヶ月は同量で服用して、その後新しくニキビができないことを確認できたら、1日量を150mg→100mg→50mgと、1ヶ月ごとに減量していきます。※開始して1ヶ月経過してもよくならないときは、最大200mg(朝2錠・夕2錠)まで増量します。

注意点

  • 定期的な診察
    高カリウム血症のリスクを抑えるため、血液検査でカリウムや腎機能を確認します。
  • 他のカリウム製剤との併用注意
    他のカリウム保持薬やサプリメントを併用する際は、必ず医師に相談してください。
  • 妊娠と授乳
    スピロノラクトンは胎児や乳児に影響を与える可能性があるため、妊娠中および授乳中の使用は避けてください。
  • 降圧作用に注意
    血圧が低くなりすぎる場合があるため、立ちくらみやめまいに注意してください。

スピロノラクトンの料金

スピロノラクトン50mg1錠 110円
※月経不順がおこることがありますので基本的に低用量ピルとの併用をおすすめします。

副作用・リスク

  • 高カリウム血症
    カリウムの蓄積により血中カリウム濃度が高くなることがあります。カリウムの蓄積により血中カリウム濃度が高くなることがあります。
  • 乳房の痛みや腫れ
    まれに乳房の痛み、腫れ、男性の場合は乳房の発達が見られることがあります。
  • 消化器症状
    吐き気、食欲不振、胃の不快感が生じる場合があります。
  • 月経異常
    月経周期に影響が出ることがあります。
  • その他副作用
    倦怠感、めまい、頭痛、発疹などが発生することがあります。