眼瞼黄色腫とは
主に40代以上の女性に多く見られ、まぶたの表面に発生する平らに隆起する黄白色の丘疹や結節です。上まぶたに発生することが多い病変ですが、下まぶた部分だけに発生する場合や、目を囲むように上瞼・下瞼に発生する場合もあります。大きさは数mmから大きい場合は1cmを超えることもあります。名前は黄色腫となっていますが、細胞が変化した腫瘍ではなく、病変内の脂質の代謝異常によって、脂質を取り込んだ細胞が集まって蓄積した状態です。全身の脂質代謝異常を伴う場合もありますが、ほとんどの場合で患者さんの血中コレステロール値は正常です。良性の病変なので、視力や視野には影響ありません。
病気の特徴
- 上まぶたを中心に黄白色の丘疹や結節がみられます。
- 病変部分の皮膚の脂質代謝異常です。
- 痛みかゆみなどの症状はみられません。
- 良性の病変で、視力や視野に影響はありません。
- 全身の脂質代謝異常がないか、念のため血液検査が必要な場合があります。
生活上の注意
- 通常は放置して問題ありません。
- 時間経過とともに大きくなる可能性があります。
治療
- 経過観察
- 血液検査にて脂質代謝異常があればその治療を行います。
- 病変部に対してはエルビウムYAGレーザーにて治療を行います。
症例
エルビウムレーザー1回
料金
初診料 | 3,300円 |
---|---|
再診料 | 1,100円 |
3mm以下 | 3,300円 |
4mm以上について | 大きさ◯mm×2,200円 |
- 再発した場合
- 当院では処置後6ヶ月は経過観察のため再度施術希望の場合は半年後になります。
- その場合同様に料金が発生します。
- 合併症・副作用
- 感染、内出血、色素沈着、傷の赤み、肥厚性瘢痕(ケロイド)、テープかぶれ
- テープ(デュオアクティブ)の張り替え時期と方法
- 処置後傷から浸出液が出るためテープが徐々に白く盛り上がってきます。
- 貼っているテープの9割程度白くなったら交換の目安です。
- それまでは剥がさず貼った上から洗顔、スキンケア、お化粧をしてください。
- 1週間継続して貼っていても9割白くならなくなった場合は交換してください。
- 交換する際はテープを剥がした後、石鹸で優しく洗って頂き、新しいテープを貼って下さい。
- 数日すると白く盛り上がらなくなりますが、テープは継続して貼っていただき、赤みがなくなるまで傷の保護をして下さい。
心配はありませんが女性に多い病気ですので見た目を気にされて受診されることがあります。血液検査にて脂質代謝異常も見つかりコレステロールの薬を長期で内服されている方もいらっしゃいますがその病変部は多少薄くなるものの改善しないケースも多くみられます。美容上気になる方は保険適応外ですがレーザーによる治療も可能です。一度ご相談ください。